「健康投資管理会計」と聞くだけで・・・・・・・
難しい専門的な話し?
敷居が高い内容?
なんだかよく解らない!!
など感じることがあるかと思いますが・・・・・・・・・
なるべく解りやすく内容をかみ砕いて説明いたします。どうか安心して下さい。
本題に入る前に・・・・
そもそも健康経営とは何なのかについて確認をしておきましょう。
健康経営とは「従業員等の健康の保持・増進の取組が、将来的に収益性等を高める投資であるとの考えの下、健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践すること」です。つまり、健康経営において従業員等の健康の保持・増進を行うことは、労働生産性の向上、企業等のイメージの向上さらには医療費の適正化等につながることから、こうした取組に必要な経費は単なる「コスト」ではなく、将来に向けた「投資」であると捉えられます。
つまり、自社が将来向け「持続可能」な企業経営を目指すために必要な経営戦略と言っても過言ではありません。
健康経営は投資です。
投資であれば、その成果(アウトカム)を得ることも当然必要になりますよね。
しかし、成果にもいろいろあります。
企業を経営している皆様であればすでにご承知のように・・・・・・
一般的に財務指標を参考に成果である企業収益を確認するでしょう。
しかし、健康経営では、財務指標と非財務指標が重要になります。
非財務指標って何?
健康経営で捉える一般的な成果目標(アウトカム)の代表的な非財務指標は・・・・
次の3つです。
1. アブゼンティーズム指標
2. プレゼンティーズム指標
3. ワークエンゲイジメント指標
どれも聞いたことが無い指標ではありませんか?
アブゼンティーズム指標とは
欠勤や早退による企業の損失コストです。
プレゼンティーズム指標とは
出勤しても心身の体調が不十分で集中力やモチベーションが低下しパフォーマンスが落ちる事による企業の損失コストです。
ワークエンゲイジメント指標とは
職員の「やる気」を指標化したもので、この数値が高いと従業員の仕事に対する「活力」、「没頭」、「情熱」が高く結果的に創造性や生産性に影響を与えることにつながります。
ここまで説明すると・・・・勘がいい方は「ピン」とくるはずです。
そうです、この3つが改善されれば、無駄なコストが圧縮され生産性が向上し結果的に企業収益に影響を与えプラスのスパイラル効果で業績がUPします。
このように、「健康投資管理会計」では、財務と非財務に目を向けた幅広い視野で企業の経営戦略を実践することに
なります。
それが「健康経営戦略」です。
その戦略を、しっかり非財務に関連するKPI(重要業績評価指標)をチェックしてPDCAサイクルで回しながら
評価・改善することが重要になるわけです。
この健康経営の考え方の下、企業等が従業員等の健康の保持・増進のために行う活動に対する「投資」を“健康投資”と表現しており、この健康投資を効率的かつ効果的に推進していくことを目的とし、活動を行う費用とその活動によって得られる効果を認識し、可能な限り客観的に測定、伝達する仕組みを“健康投資管理会計”と定義しています
ご理解頂けたでしょうか?
今回は基本的な部分についてお話ししましたが、今後はシリーズでさらに詳しい内容を解説いたします。