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新しい医療・介護のマネジメントについて【part1】

 

地域の医療・介護を支えている事業経営者の皆様

 

新型コロナの影響で、皆様の日々の努力や労が報われず経営悪化に苦しんでいる医療機関や介護事業所が増えているようです。

 

 

 

今こそ、「新しい医療・介護の在り方」を再考して地域から愛される組織を目指して「新しい医療・介護のマネジメント」を実践しては如何でしょうか?

 

 

 

新しい医療・介護のマネジメント」とは、地域の自治体、それを支える企業と連携して「地域の住民が求める不足や不自由」に「目を向け耳を傾け」地域住民から愛される医療機関・介護事業所となることです。


 

「新しい医療・介護のマネジメント」はアフターコロナやウィズコロナの環境で、私たちが生き抜く「術」でもあるでしょう。

 

 

私は前職で勤務していた医療機関の院長先生がこのように話していました。

 

「私たちは地域の方々へ良質な医療を提供し愛される存在として日々努めなければならない、もし、それで経営が悪化し病院が傾いたときは、地域が守ってくれますよ」

 

 

 

この言葉が、今でも私の心の中で生きています。

 

 

 

利益を追求し「効率的かつ効果的なサービスを提供する」ことも大切なテーマではありますが、果たしてその目標数値が上がれば「顧客の満足度」も同時に上がる因果律が確立されるのか?私には非常に疑問です。

 

 

地域の人々から感謝され愛されるためには、顧客は誰か?と言う問いに答える必要があるでしょう。

 

顧客とは患者様や利用者様だけではありません。

 

社会保障費の財源となる税金を納めている地域住民を含めた人々が顧客であり、あらゆるステークホルダーから愛される必要があるでしょう。

 

 

医療・介護の経営が、政府が定める報酬改定で左右され提供するサービスの質が低下するようでは地域住民や自治体から事業のコンセンサスを得ることは困難になるでしょう。

 

 

 

「新たな医療・介護のマネジメント」の経営戦略は、既存の公的保険サービスに加え政府が示す新しい産業である「次世代ヘルスケア産業」に触手を伸ばし地域のニーズとマッチさせ、企業と連携して「公的保険外事業」を創造することです。

 

そのためには「健康長寿延伸事業」に参入するための企画を立案・実践することにより公的保険外事業という新たな収益を生むことになります。

 

 


 

それぞれの地域で「地域包括ケアシステム」を創造し実現可能にするために創るものは5つです。

 

1.   人を創る

 

・新しいマネジメントを実践するチーム(人財)を育成

 

 

 

2.  ミッションを創る

 

・地域と共同で「地域包括ケアシステム」を構築するミッションを意識して必要な戦略を企画・実践

 

 

 

3.  機会を創る

 

・同じ価値観を持つ企業と連携するため外部環境を整える

 

 

 

4.  新たな価値を創る

 

・地域に還元できる「次世代ヘルスケア産業」の社会的価値や経済的価値を提供

 

 

 

5.  環境を創る

 

・良質で効果的かつ効率的なバランスのとれた医療介護サービスが地域で提供できるように、「地域医療連携推進法人制度(仮称)」を各地域で設立し参入、これまで各事業体の箱の中で完結していた医療・介護を地域で完結できる環境を整える

 

 

 

医療機関や介護事業所が持続可能な経営を実践するためには、地域へ向け公益性や透明性のある組織として「医療介護の在り方」を示す必要があるでしょう。

 

地域医療連携推進法人制度